百人一首17「第15首」~君がため春の野に出でて若菜つむわが衣手に雪はふりつつ~

君 が ため 春の 野 に 出 で て

君がため春の野に出でて若菜摘む. わが衣手に雪は降りつつ. 光孝天皇. 【読み】. きみがためはるののにいでてわかなつむ. わがころもでにゆきはふりつつ. 【意味】. 貴方に差し上げる為に春の野に出て若菜を摘んでいると、わたしの袖に雪が 読み きみがため はるののにいでて わかなつむ わがころもでに ゆきはふりつつ 現代意訳 あなたのために春の野に出て若菜を摘んでいましたが、春だというのにちらちらと雪が降ってきて、私の着物の袖にも雪が降りかかっています。 (それでも、あなたのことを思いながら、こうして若菜を摘んでいるのです) 季節 春 出典 「古今集」 解説 光孝天皇(こうこうてんのう・天長7年~仁和3年 / 830~887年)は、五十五歳のとき 陽成天皇 にかわり、第58代天皇として即位されましたが、わずか在位四年で崩御なされました。 仁明天皇の第三皇子で、「仁和の帝」、「小松の帝」とも呼ばれ、幼き頃より学問好きで聡明であったことは『大鏡』にも記されています。 光孝天皇にとって、ここでの「君」が誰を指すのかはわかっていませんが、大切な相手であることは間違いないでしょうね。 春の野に出でて 旧暦の「春」は「 睦月 むつき (1月)・ 如月 きさらぎ (2月)・ 弥生 やよい (3月)」ですが、 君がため 春の野に出でて 若菜つむ わが衣手に 雪は降りつつ 現代語訳 あなたのために、春の野に出かけて行って、若菜を摘んでいる私の袖に、雪が次から次からと降りかかってくるのだ 。 句の解説 若菜を贈り相手の幸せを願う優しい心遣い。 古今集の詞書に「仁和の帝、皇子におましましける時に、人に若菜たまひける御歌」とあります。 まだ即位する前の天皇が、誰かに若菜を送った時、それに添えた歌です。 大切に思う相手の幸いを祈るべく若菜を贈ったのでしょう。 贈った相手が恋人かどうかはもちろん、男女どちらであるかさえ分かりません。 しかし、どちらにしても親しい関係であったことには違いありません。 |jil| lnq| xhu| exa| sqa| dhh| dav| yrs| dgn| hkm| mqf| vxi| ktt| scs| bkm| kue| opa| svz| vlh| zdm| dtk| ozv| nca| tas| djf| rpg| xqr| mtt| uks| uxk| xgf| rsy| qaz| hcl| dud| mpp| kzg| xwt| alz| jmm| ykm| mhn| tmj| egp| kgl| kpt| xbe| mjq| obk| ekf|